Odds Park 競馬

新たに３歳重賞が設けられたことにより、そのトライアル戦が園田お盆シリーズにて新設。前哨戦とはいえ現兵庫３歳トップ級がほぼ顔を揃え、見応え十分の一戦となった。各主力陣営も本気で勝ちを狙いにいく仕上げで甲乙付け難いが、本命は近走古馬と戦い力を付けてきたオータムヘイロー。連戦続きでも常にハイレベルな内容。攻め強化を施した今回はさらに決め脚の威力が増す。兵庫ダービー組ならやはりコーナスフロリダとクリノヒビキ。ダービーではコーナスが先着も、付いた位置と展開を考えれば二頭の力量差はごく僅か。イナクティーレも浅いキャリアながら決め手に関しては最右翼。流れひとつではこのメンバーでも突き抜けまで有り得る。この４頭の争いが有力だが、位置取り次第ではテクノマインドとラザレフが一角を崩す可能性も。

オータムヘイロー…兵庫移籍後は距離を問わず堅実な走りを続けているが、特に圧巻だったのは３走前の1700メートル戦。中距離戦特有のペースアップを苦にせず鋭い反応で迫り、菊水賞馬を置き去りにしての圧勝。前走の同距離戦では若干終いの脚色が鈍ったが、間隔を開け攻めを強化した今回は本来の伸びが戻るはず。立ち回りの器用さと決め手の鋭さはここでも最右翼の存在。

コーナスフロリダ…菊水賞ではレース中に脚をぶつけ無念の結果となったが、立て直して臨んだ兵庫ダービーでは道中外目を回りながらもキッチリ差し切り、改めて世代トップの力を示した。ダービー以来の実戦となるが乗り込み量に不足は無く、ここは自身初の斤量57キロがどう響いてくるかだけ。

クリノヒビキ…兵庫ダービーではコーナスフロリダに敗れる結果となったが、そのコーナスに徹底マークを受けたことで早めから動かざるを得ない形となり、展開的には本馬の方が厳しいレースを強いられた。勝負付けが済んだとは言い難く、自主能検を挟むなど抜かり無い仕上げで臨む今回は逆転も十分。

イナクティーレ…前走はメンバー中断トツの上がりラップを叩き出しての快勝。確かに展開は向いたが、初の古馬戦だったことを思えば内容は十分評価できる。これでキャリア５戦すべてで上がり最速を計時。３走前の同距離戦では道悪にも泣いただけに、展開や馬場が向けば一気に前を呑み込んでもおかしくない。

テクノマインド…やや反応が遅いだけに、前走のように出遅れて後ろからの競馬になると厳しい。自身２度の重賞好走はいずれも好位の内目を進んでのもの。枠には恵まれなかったが、前半をうまく捌いて好位置を取れるようなら圏内まで有り得る。

ラザレフ…兵庫ダービーでは前半から激しく競られ極端な前傾ラップに。元々マイペースで運べないと脆いタイプでもあり、さすがにこれでは大敗も仕方なし。これまで単騎逃げを打てた時は３着内を外しておらず、自分の形に持ち込めさえすれば粘り込みの目も。